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大阪の起業家

大阪の生産者・シェフ・消費者をフードトラックでつなぐ!地産地消の持続可能な街づくりの実現

2020/10/19

株式会社FoodStoryJapan 代表取締役

山口 沙弥佳氏

大阪で採れた野菜を大阪の人たちに届ける地産地消の野菜宅配「となりの畑」を2017年より運営しています。大阪にも実はたくさんの野菜が育てられています。しかし、日本の農作物の物流システムでは、地元食材が効率よく行き渡る仕組みがありません。新鮮な地元食材を日常的に余すことなく楽しめたら!という思いで、起業しました。今回の新事業では、コロナで打撃を受けた生産者、そして地元食材を愛するシェフ達と共に、フードトラックを活用して、点と点から面で取り組む、持続可能な地産地消の街づくりを実現していきます!

 

大阪野菜の宅配となりの畑 https://tonarino-hatake.com/

起業家紹介

山口 沙弥佳(やまぐち さやか) 株式会社FoodStoryJapan 代表取締役
2006年、大学卒業後、米リーマンブラザーズ証券債券本部にて法人営業に従事。
2008年、第一子の産休中に会社が倒産。その後、専業主婦時代に「子どもの食」をきっかけに、食に関心を持ち始める。
2016年、生産者を取材し、生産物を届ける情報誌「食べる通信」の大阪版を立ち上げ、未経験から10名の編集部を結成、編集長として活動。延べ60人以上の大阪の生産者と取材を通して繋がる。
2017年10月、大阪野菜の宅配「となりの畑」を立ち上げ、日常的に地元の食材を地元の人が楽しめるようにするべく、まずは野菜から、地産の物流の仕組みづくりに着手。

起業のきっかけ

長女が4歳の時に、鰹節を削ってとった出汁を「くさい!」と言ったことから、食への関心が高まりました。日本人を育てる一人の親として、豊かな食文化を伝えること、本物を知ることの大切さに気付き、本物を知るためには生産者との距離を縮めることが一番だという結論に至りました。地産地消を超えて知産知消(知ってる人が作ったものを知ってる人が食べること)が実現出来る、食の都大阪を創り、子どもたちに残したいと思ったのが起業のきっかけです。

起業までの道のり

最初に始めた、食べる通信というメディア事業を通して感じたことは、良い生産者をいくら紹介出来ても、「それ、いつもはどこで買えるの?」と尋ねられ、「地産食材を日常的に楽しめる物流が整っていないな~」ということでした。こんなに近くにあるのに、大手運送会社をつかうと送料も日数もコストがかかる現状に、「もったいない!」と主婦魂に火が付きました。食はいかに日常に溶け込むことが出来るかが継続的な経済に不可欠だと思い、法人を設立、先ずは自社で地産地消の配送をスタートさせ、現在は地元運送企業とも連携しながら地域内物流の構築を進めています。

今後の思い

コロナをきっかけに、飲食業界の不振から、行き先を失った生産物の問題が浮き彫りになり、改めて既存のフードシステムの見直しが求められています。大量生産、効率重視、大量消費の価値観のままではフードロスの問題も解決しません。小さな一歩として、まずは生産地と消費地が近い大阪だから出来る仕組みづくりを叶え、新しい価値観を生み出し、食をきっかけにして「私、いいところに住んでるやん!」と多くの人に思ってもらえる事業に育てていきたいです。

支援機関名