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大阪の起業家

家系図描画ツールと電子遺伝情報カルテシステムの構築

2017/07/11

プラクス合同会社 代表社員

坂上 博俊氏

自分ががんの家系だと心配になったことはありませんか。
これは死因第1位としてがんを持つ日本人の多くが抱える問題だと思います。
そこで、そういった悩みを持つ人や患者、その家族に医学的知見を提供し、心理的、社会的サポートを行う遺伝カウンセラーという職業があります。遺伝カウンセラーは診療の際、情報の整理に家系図を描画するのですが、手書きで作成するため非常に手間がかかり、再利用性が低いという問題点があります。
近畿大学・兵庫医科大学は共同でその作成を補助することを目的としたツールを開発し、特許を出願しております。またそのツールは現在国立がん研究センターをはじめとする38の医療機関に使用していただいており、フィードバックとしてたくさんの拡張要望が挙げられています。
これを事業として製品化を行い、作成した家系図から遺伝情報を取り出し電子遺伝情報カルテとして保存します。
それによって将来的には既存の電子カルテと連携による医師の診断材料としての活用や、ビッグデータとして解析した遺伝情報を家系図描画ツールと連携させたアプリケーションを一般に公開することで診察を促し、早期治療につなげ、がんで苦しむ人がいなくなる世界を目指します。

 

起業家紹介

坂上 博俊(サカウエ ヒロトシ) プラクス合同会社 代表社員

2012年4月 近畿大学理工学部情報学科 特待生入学(授業料4年間免除)
卒業研究で「電子カルテとの連携を目指した家系図保存形式の研究と家系図描画ツールからの出力機能の実装」を行いました。
2016年3月 近畿大学理工学部情報学科 卒業
2016年4月 近畿大学大学院総合理工学研究科東大阪モノづくり専攻博士課程前期 入学
生産管理やモノづくりに必要な知識について学びながら、零細中小企業の経営者に近いところで経営について学びたかったため入学を決めました。
2018年3月 近畿大学大学院総合理工学研究科東大阪モノづくり専攻博士課程前期 修了見込み
2018年4月 本事業にて起業予定

 

起業のきっかけ

私は父方母方共に祖父が起業家で、その姿を見て私は0から何かを作り出し、社会の役に立つことへのあこがれを感じていました。そこで、実学・社会への還元を掲げていた近畿大学の、アイデアさえあればパソコン1台で起業することができる情報分野への進学を決めました。また小耳症という先天性の病気のため何度も病院へ通っていたこともあり、医療分野へ何か恩返しできないだろうかと日頃から考えておりました。そこで第一希望だった近畿大学理工学部情報学科の電子商取引研究室に配属され、卒業研究として医療にかかわる「電子カルテ化を目指した遺伝情報の標準化とセキュリティの実装」を研究する機会に恵まれました。この研究で使用した家系図描画ツールは利用者アンケートからさらなる開発が望まれており『やるべきことはこれだ』と確信し、近畿大学と相談しマグロ、バイオコークスに続く大学発ベンチャーとして支援を受ける予定です。

 

今後の思い

本事業を通して、情報技術を遺伝疾患に悩む多くの患者様のために提供することで、予防や早期治療を促し、病気が発症することによる医療・介護分野への負担を軽減し、国の政策にもある医療費を削減することで世の中を豊かにしたいと思います。また、将来的に一般の方向けに家系図作成アプリなど公開することで遺伝に関心を持ってもらい、カウンセリングや精密検査の受診につなげることで患者やその家族の不安をなくしたいと思っております。

 

支援機関名

キャンパスベンチャーグランプリ大阪