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大阪の起業家

パステルアート事業「ゆびまるこ」~心の発達アートプログラムのおけいこ化

2015/12/24

アトリエSORA 主宰

高雄 良子氏

心を育むアートプログラムを臨床心理士と共同開発。標準化したパッケージを提供し、できるだけ多くの人に参加してもらうことによって「心を育むアートのおけいこ化(大衆化)」の推進を目指しています。従来の学校教育や学力や体力、技術力を学ぶおおけいこを超えた、心の時代の、新しいおけいこです。

ゆびまるこHP:http://yubimaruko.net/

起業家紹介

高雄 良子(たかお よしこ) アトリエSORA 主宰

1970年生まれ。立命館大学産業社会学部卒業後、アメリカ合衆国コロラド州デンバー大学等での留学を経て帰国。学生時代から「子どもを育む環境づくり」をテーマに研究、活動。企画制作会社、米国ユタ州経済開発日本事務所、街づくりコンサルタント及び住宅・不動産開発会社、大阪家庭裁判所事務官等を経て、2011年に指で描くパステルアートの活動を始める。
小児科医、看護師、臨床心理士、管理栄養士、保育士とともに、表現アート担当として、予防医学を目的とする親子広場の開設にあたる。『子どもたちには自由に表現する居場所づくり、母親たちには、ほっと一息つく開放の時間づくり~パステルアート教室』を運営。「こどもの心と表現活動」を中心に、自治体や教育委員会等からの講座及び講演、研修等の実績多数。幼稚園、保育園、小学校、中学校、大学や保護者向けワークショップ、企業イベントや社員のメンタルヘルスを目的としたワークなども手掛ける。
2014年一般社団法人こども環境学会(京都大会)において発表及びワークショップを開催。「境界を超えた新しい表現活動だ」と多くの共感を得る。2015年臨床心理士白山真知子先生とともに発達心理に基づく新しいアートプログラム『ゆびまるこ』を開発。

起業のきっかけ

自らの子育て時代に出会ったパステルアート。常に緊張していた感情がアートによって解放され、親子関係が改善した。怒ってばかりの私は、パステルアートを一日の最後に10分描くだけで、怒らない自分に変化した。それは他の心理療法よりも効果的であり、自分で自分を癒すツールであることを実感。その後、パステルアートインストラクター資格を取得。2011年アトリエSORAを設立し、パステルアートを主軸にした活動をスタート。

起業までの道のり

地元摂津でのサークル活動、小学校や保育所への出前授業、各地のイベントへの参加など幅広い活動を展開するなか、摂津市商工会に推されて臨んだ国の小規模事業者持続化補助金への応募をきっかけに、事業化に向けた取り組みに本腰を入れる。
2015年恩師である臨床心理士の白山真知子氏と共同で、発達心理をベースとする「レジリエンスを育むパステルアートプログラム」を開発。先の補助金を活用し、事業のコンセプトづくり、ネーミング・ロゴマーク開発、広報ツール・ホームページの作成(yubimaruko.net 2015年11月18日公開)などを進める。
現在は、レジリエンスパステルアート教室「ゆびまるこ」の開講、講師養成講座の本格的なスタートアップに向けて、準備活動の真っ最中。

今後の思い

ゆびまるこ事業には2つの思いがあります。ひとつは子どもたちが自由に表現できる環境づくり。「今日は“ゆびまるこ”なの♪~」子どもたちのおけいこのひとつに「ゆびまるこ」がある。子どもたちは自由に表現することを楽しみ、「みんなちがって、みんないい」と認め合い、共感しあっている。そんなのびやかな社会の実現を願い、すべての人がありのままに自由に表現し、笑顔になれるパステルアートの場をゆっくりと育てていきたい。

そしてそのためには、もうひとつの願いである母親たちの新しい職業「ゆびまるこ」がある。女性にとって子育て期間は「ブランク(空白期間)」。私は「ゆびまるこ」で子どもの成長にあわせて働ける環境を作りたい。ブランクではなく、子育て期間を「資源」宝に変えたい。

3歳までは自分の心を解放させほっと一息つける時間。親子の大切な期間。そして幼稚園にいくと「ゆびまるこ先生」となり、新しい母親たちのほっと一息つく場づくりを行う。自分が経験してきた悩みや苦しみも、誰かのために活かされていくのです。その後も教室や活動内容も成長する。「ゆびまるこ」は人を活かし、地域をいかし、つないでいく。人から人へ、ゆっくりと育ちながら自由に広がる。「ゆびまるこ」が女性にとって、新しい希望になることを心から願っています。

支援機関名

摂津市商工会