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『その事業、知ってもらってなんぼでっせ!』~其の① 広報戦略の第一歩~

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【広報戦略って何だ!?】

「事業計画は出来た。資金も確保した。スタッフも揃った。そして何より、自分には“覚悟”がある。さぁ、いよいよ起業だ!」…と言う貴方!水を差すようで申し訳ありませんが、ホンマにそれで大丈夫ですか?とりあえず予定通り事業を無事興したとしましょう。しかし、そのことを何人の方が気付いてくれるのでしょうか?

東京商工リサーチの調査によると、2019年に全国で新しく設立された法人の数は13万1292件。と言うことは、一日に実に360件もの新法人が誕生している計算になる!そうした中で、貴方が起業したこと、誰が気付いてくれるのでしょうか?歴代のカリスマ起業家は、みな、こう言います。「知られないのであれば、存在しないのと同じだ」と。至極名言かと思います。皆さんは、経営戦略はしっかり立てる。資金計画もしっかり立てる。営業戦略もそうでしょう。しかし、意外と後回しになるのが「広報戦略」なのです。それって、大企業のことではないの?と思われている方がおられるのであれば、それは大いなる誤解。中小企業、ベンチャー企業こそ、この「広報戦略」をしっかりと立てていただきたいのです。そんな予算などない、とお思いの方もおられるでしょう。しかし、何もテレビCMを打とうと言っているのではありません。一枚のポスター、一枚のチラシも重要な広報手段です。いやいや名刺一枚にしてもそうです。貴方の名刺を見て、受け取った相手が「あぁ、そんな事業をされているのですね?面白いですね!」と言ってくれますか?受け取った直後、貴方の名刺は、取引先の相手のデスクの抽出の片隅に永遠に眠り続けることになりませんか?では、名刺のデザインをどうするのか、それも重要な広報戦略の一つなのです。
そこで、今回のこのコラムのタイトルを声高に叫びたい。
「その事業、知ってもらってなんぼでっせ!」

 

【広報戦略の第一歩】

では、どうやって知ってもらうか?

例えば、「プレスリリース」と言って、メディアに、自社の商品やサービスのことをテキストにまとめて送りつける方法もある。あるいは、自社のホームページやSNSと言った“オウンドメディア”を充実させる作戦もある。しかし、まずこの「広報戦略」を考える際には、「誰に」「何を」発信するかを明確にすることかと。多くの場合は、「顧客」に、この新商品・新サービスの「良さ」を伝えることではないでしょうか?
しかし、その顧客が「誰か?」具体的にイメージ出来ていない企業や、自社の新商品・新サービスの「真の良さ」を理解していない企業も、実は多いのです。ですから、最初の最初は、自分のこと、自社のことを深掘りして、改めて、よ~く自分自身を知ることから。それが、「広報戦略」を立てる第一歩かと思います。「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」と言う孫氏の言葉は、まさに金言なのです!

 

【ペルソナの設定】

ところで「貴方は、この情報が誰に届けばいいと思っていますか?」と言う問いに対して、「老若男女、全ての層に!」と言う回答をされる新米広報担当者がおられます。それでは、結局、誰にも届きません。そこで、まず、行っていただくのが「ペルソナの設定」です。

貴方が情報を届けたい相手は、例えば、いくつですか?20代、30代…そんな漠然な回答ではダメ!21歳と29歳、どちらも20代ですが、全く違った嗜好を持っているに違いありません。64歳と66歳も、たった2歳違いですが、その差は大きい。ですから、「24歳だ」「55歳!」「70歳です」と超・具体的に設定すべきなのです。さらに「陽気な人をターゲットにしているのか」、それとも「真面目な人をターゲットにしているのか」まで考えます。

それで、何が変わってくるねん?とお思いかも知れませんが、間違いなく、ホームページやチラシのフォントの種類や色合いが変わってくる。真面目な方に向けてなら「青」ベースになるでしょうし、陽気な方なら「橙」ベースになるかと。そうしたターゲットの姿を事細かに想定していくこと、それが「ペルソナの設定」です。
最終的には、たった一人のターゲットの姿を思い描いて下さい。そのたった一人に情報を届けるための作戦を考える。まずは、そこからです

 

【真似て、学ぶ!】

では、メディアに取り上げてもらいたいと思っている貴方に「どのメディアに取り上げてもらいたいですか?」と質問をするとしましょう。よくあるのが「新聞か、テレビに!」と言う答え。いやいや、新聞とテレビだとアプローチの仕方も変わってくるし、発信するその内容も変わってきます。そこで「新聞とテレビ、どちらに取り上げて欲しいですか?」と重ねて聞くと「えっと、じゃぁ、新聞に!」と答える。ならばと「何新聞に載せたいのですか?」と続けて聞くと「えっと、えっと、じゃぁ、日経新聞に!」と答える。そこで、こっちも、腕まくりをし、少し前のめりになって「日経新聞の、何面に載せたいんですか?」と詰め寄ると「えっと、えっと、えっと…考えていませんでした(汗)」と言うパターンがなんと多いことか(実際は、もっと優しく面談していますので、ご安心下さい)。
と言うように、メディアごとの違いやその特性も知らないと、結局取り上げてもらえることもないし、また、取り上げてもらえたとしても望ましい成果は期待出来ません。やはり、まずは「広報戦略」の“いろは”から学んでいきましょう。

では、何から学べばいいのか?それは、どんな会社の、どんなネタが、どんなメディアに、どんな風に取り上げられているのかを、つぶさに見ること、読むこと、調べることかと思います。そして、実際に、情報を発信する際は、その内容を“真似る”のです。“真似る”ことこそ“学ぶ”こと。さぁ、一緒に、大いに真似て、大いに学んでいきましょう。

 

『その事業、知ってもらってなんぼでっせ!』~其の②時を読み・打つべし!~

「その事業、知ってもらってなんぼでっせ!」~其の③人の心を動かす発信力~

公開日
2021年6月14日
執筆者

グッドニュース情報発信塾 大谷 邦郎氏
1984年:株式会社毎日放送入社。
40歳代半ばまでは大半を「記者」として過ごす。
その後、「ラジオ報道部長」、「宣伝部長」、「人事局キャリア推進部長」を歴任。
取材する側、される側をともに経験したことにより、情報発信に関する独自のノウハウを蓄積することに。また、人事局キャリア推進部においては、様々な研修を手掛けそのスキルを磨くことになる。
2016年10月末、毎日放送を早期退職・独立して現在に至る
・追手門学院大学「笑学研究所」客員研究員
・NPO法人DDAC(発達障害をもつ大人の会)監事
・大阪産業創造館経営相談室 登録専門家 あきない経営サポーター